米沢織ストール「nitorito」チャレンジショップOPEN
米沢の新しいブランド「nitorito」
こんにちは。スタジオ八百萬の山田です。
スタジオ八百萬で毎週土曜日に「nitorito」のチャレンジショップが始まりました。
nitorito(ニトリト)=ニットと織と
という、その両方をやっている米沢織の「青文テキスタイル」さんから生まれたブランドです。
ですが、初めからオリジナルブランドを立ち上げようとして取り組んだわけではなかったようです。
斎藤美綺さんの存在
始まりは2018年、斎藤美綺さんが新卒で米沢にIターンして入社したことから。
斎藤さんは神奈川県藤沢市出身で、多摩美術大学在学中にものづくりの現場で働きたいという気持ちから、日本各地の産地へ足を運び、機屋を巡ったそうです。
その最後に出会った土地である米沢産地に強く惹かれ、Iターンで米沢へと移り住みました。
米沢産地には、他の産地にはない一体感があるのと同時に、歴史の深さや伝統が今も大切に継承されていることが魅力です。その一方で、歴史や文化を大切にしているからこそ壊せていない大きな壁も感じました。(斎藤さん)
nitoritoの始まり
斎藤さんは入社して3か月ほど経った夏場の機械が暇になる頃、自分の勉強と興味のため空いている機械を使ってニットを編んでもらったそうです。それが現在の商品にもなっている「山と月」という柄。
それが社内で評判が良く、会社の広告になるような商品を作って、アパレルブランドに生地や技術をプレゼンするためのツールにしようという話が持ち上がったそうです。
初めはちょっとした興味と探求心から生まれ、それに社内の人が「いいね」と共感したのですね。
しかしプレゼンの結果は、生地の注文にはつながらなかった。
アパレルメーカーのデザイナーさんに評判は良かったものの、それを使った商品をつくるという展開までは届かなかったようです。
アパレルメーカー向けから一般のお客様へ
そこで、一般のお客様向けに発信してみようと方針転換しました。
2019年の9月、東京・渋谷での「ててて往来市」という、「作り手」、「伝え手」、「使い手」をつなぐマーケットに出店したところ、思いのほか売れ、バイヤーさんともつながり、伝える相手を変えたことで大きな手ごたえになったそう。
nitoritoのストールが初めて商品として認められた瞬間だったのだと思います。
ファクトリーブランドとして発信する勇気
社長の鈴木健太郎さんは言います。
今はファクトリーブランドは世の中にたくさんあり、そういった取り組みが主流になりつつあります。しかし、弊社ではお客様に依頼されるままの仕事しかしてきませんでした。
地元に対しても自分たちのやっている仕事やその価値を発信をしてこなかったので、地元の人にも米沢織の服地の価値が今も知られていません。以前、求人を出しても誰も応募がなかったことが一番のショックで、危機感を感じました。(鈴木社長)
下請けの仕事では発信するのが難しいけれど、その一歩を踏み出す勇気を持ち、ファクトリーブランドとして発信していくことが大事だと考えているそうです。
もともとブランディングに興味を持つ斎藤が入社したことで、社内ブランディングが出来てきました。今後は商品だけじゃなく、作り手の個性やキャラクター、ライフスタイルを見せる、ブランドのストーリーを伝えていきたいと思っています。(鈴木社長)
株式会社nitoritoとして独立
2020年9月、「nitorito」は、株式会社nitoritoとして独立しました。
現在、コロナ禍に立ち向かい奮闘中です。
nitoritoのストールには、米沢の素材を使って、米沢の風景が織り込まれています。
その風景は「田んぼ」「轍(わだち)」「お堀」「山菜」…
確かな技術の米沢の織物に可愛さが加わって、一般の方からは「米沢織ってこういうのもあるんですね」と、見方が変わったという反応もあるようです。
歴史ある会社の新しい風
今では工場の製造現場の社員さんたちが、「ヤマザワで着ている人がいたよ」とか、「今日はあそこのお店で展示されているね」とか、自分が作った商品がどんな風に売れ、誰が使っているかということに興味を持って斎藤さんたちに教えてくれるそうです。
そして、「こんな加工も出来るよ」とか、機械を駆使してできる編み方を提案してくれたり、やったことのないことにも挑戦しようと動いてくれるとか。
ひとりの「風雲児」に社内の人たちが一体となって突き動かされている様子です。
これからの期待
nitoritoは同じデザインを10年でも作り続けたいです。(鈴木社長)
よく「ユニクロかぶり」といって、誰かと同じ服だと気まずいという感覚がありますが、「nitoritoかぶり」で街ですれ違った人と仲良くなったら楽しいですね。
「これ城跡のお堀の柄なんだよ」とか、「米沢ってこういう所だよ」とか、ストールが地元を自慢するツールになったらいいなと僕は思います。
最新の情報は、nitoritoのInstagramやFacebookでご確認ください。
Instagram nitorito_nitorito
Facebook nitorito
Official Site nitorito